アニメ『転生したらスライムだった件』(転スラ)に登場するロッゾ一族。
彼らは物語に深く関わる重要な勢力ながら、その複雑な背景や真の目的ゆえに、初見では理解が難しい部分も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、転スラにおけるロッゾ一族について、その正体や目的、強さ、そして結末までを徹底的に解説していきます。
アニメ1期から3期以降のネタバレを含みますので、閲覧にはご注意ください。
1. ロッゾ一族とは? ~西側諸国を陰から操る一族の正体~
ロッゾ一族とは、一体どんな一族なのでしょうか?
表向きはシルトロッド王国という小国の一族ですが、その実態は西側諸国を影から支配するほどの強大な力を持つ一族です。
1-1. シルトロッゾ王国という小国
ロッゾ一族が治めるシルトロッゾ王国は、人口200万人ほどの小国として描かれています。
作中ではテンペストと直接的な関わりがないため、その存在を覚えていない方もいるかもしれません。
しかし、決して侮ってはいけません。
1-2. 驚きの実態!保有戦力と異世界人との関係
シルトロッゾ王国は、小国ながらもブルムンド王国を凌駕するほどの高い戦闘力を誇ります。
その強さの理由は、一族に忠誠を誓う暗殺集団「ブラッドシャドウ」の存在、そして特殊な召喚術によって異世界人を戦力として従えている点にあります。
特に、アニメ3期でロッド一族と共に登場した十大聖人の一人、グレンダも、実は彼らによって召喚された異世界人だったのです。
1-3. 表儀会の黒幕!? その真の支配構造
ロッゾ一族が恐るべきなのは、独自の戦力を持っているだけではありません。
なんと、彼らは西側諸国をまとめる評議会「カウンシルオブウエスト」を裏から支配し、イングラシア王国やファルムス王国といった大国すらも手中に収めようと目論んでいたのです。
一体なぜ、小国の一族がここまでの力を持ち得たのでしょうか?
それは、表儀会が元来、ロッゾ一族の創設者であるグランベル・ロッゾによって創設された組織だからに他なりません。
グランベルはかつて「光の勇者」として活躍し、魔王ルミナスと幾度となく激闘を繰り広げた伝説的人物。
約2000年前、ルミナスが人間との共存を望んでいることに気づいたグランベルは、彼女と「人魔共存」の協定を結び、西側諸国を発展へと導いた立役者でもあります。
カウンシルオブウエストも、グランベルが裏で手を引き、人間が優位に立つことを目的に設立された組織だったのです。
しかし、現在のロッゾ一族は、グランベルの掲げた崇高な理念を失い、利権に固執するだけの存在と成り果ててしまいました。
グランベルをはじめとする長老たちは「五大老」と呼ばれ、自分たちの利益のために暗躍。
結果として、彼らは人類の敵とも呼べる存在へと変貌してしまったのです。
2. グランベル・ロッゾ ~光の勇者、その光と闇~
ロッゾ一族を語る上で欠かせないのが、一族を率いるグランベル・ロッゾの存在です。
彼は一体どんな人物で、なぜ道を踏み外してしまったのでしょうか?
2-1. かつての英雄、その経歴と功績
グランベルは、かつて「光の勇者」と謳われた伝説の英雄。
元々は異世界から召喚された人間であり、光の精霊の加護によって勇者として覚醒しました。
彼は人類を団結させ、魔王や天使の脅威から守るため、身を挺して戦い続けたのです。
魔王ルミナスとの戦いにおいても、人類の守護者として死闘を繰り広げました。
その後、ルミナスと共存の道を選んだグランベルは、「七曜の老師」の一人である日曜師グランとして、ルベリオス教の創設にも関わっています。
まさに、彼が築き上げた功績なくして、現在の西側諸国の繁栄はあり得なかったと言えるでしょう。
2-2. 狂気の始まりと歪んだ支配欲
しかし、そんなグランベルにも大きな転機が訪れます。
それは、最愛の妻であるマリア・ロッゾを、魔物ではなく人間の奸計によって失ったことでした。
この悲劇によってグランベルは精神を病み、人類を守るという崇高な理念は、人類を支配するという歪んだ野望へと変貌してしまったのです。
彼は自らの権力を利用し、他の七曜の老師たちを操り、危険な芽を摘むなど、己の思うがままに振る舞い始めます。
聖騎士団の団長だったアダルマンですら、グランベルの策略によって命を落とした可能性が高いとされています。
2-3. マリアベルとの出会い、そして更なる闇へ
そんなグランベルにとって、孫娘であるマリアベル・ロッゾとの出会いは、新たな転機となりました。
マリアベルは、生まれながらにして強大な力を持つ少女。
グランベルは彼女に特別な愛情を注ぎ、自身の後継者として育てることを決意します。
しかし、皮肉にもこの出会いが、グランベルをさらに深い闇へと突き落としてしまうことになるのです。
3. マリアベル・ロッゾ ~強欲のロリババア、その恐るべき能力~
金髪碧眼の見目麗しい少女であるマリアベル。
しかし、その外見とは裏腹に、恐るべき能力と野心を秘めた危険な存在です。
3-1. 愛らしい外見と冷酷な本性
マリアベルの外見は、年齢10歳ほどの愛らしい少女そのもの。
独特な話し方も相まって、その姿からは想像もつかないほど冷酷で計算高い性格をしています。
彼女は決して感情に流されることなく、常に合理的な判断を下し、目的のためには手段を選ばない冷酷さを持っています。
3-2. マリアベルの正体は転生者!転生者としての記憶と野望
実はマリアベルもリムルと同じく、異世界からの転生者です。
彼女は前世において、金融を巧みに操り、世界を影から支配していたという驚愕の過去を持っています。
転生後もその記憶と野心を引き継いだマリアベルは、経済力によって世界を支配するという野望を抱き、暗躍します。
3-3. ユニークスキル「強欲者(グリード)」の恐怖
マリアベルは生まれながらにして、大罪系ユニークスキル「強欲者(グリード)」を所持しています。
これは他者の欲望を増幅させ、操ることすら可能な恐るべき能力です。
マリアベルは幼い頃からこの能力を駆使し、周囲の人間を意のままに操り、自らの野望実現のために利用してきました。
その恐ろしさは、グランベルでさえも支配下に置くことができなかったほどです。
4. ロッゾ一族とテンペストの因縁 ~リムルとの対立と策略~
ロッゾ一族は、リムルが魔王として覚醒する以前から、その存在を危険視していました。
そして、リムルが率いる魔国連邦(テンペスト)の台頭を阻止するため、様々な策略を巡らせます。
4-1. 火種はヒナタ? グランベルの真の狙い
グランベルは、リムルの配下であるヒナタと、特別な関係を持っていました。
かつて師弟関係にあった二人は、互いに実力を認め合う仲だったのです。
しかし、グランベルはヒナタをリムル討伐の切り札として利用しようと企みます。
それは、リムルにヒナタを殺させることで、魔王としての力を弱体化させようという狙いがありました。
4-2. 暗躍と策略! テンペストへの執拗な攻撃
リムルへの警戒を強めるロッゾ一族は、表舞台に立つことなく、様々な策略を駆使してテンペストを追い詰めていきます。
カウンシルオブウエストにリムルを召喚した際には、黒幕であることを隠してリムルを陥れようと画策。
さらに、テンペストの経済活動を妨害したり、内部崩壊を誘発しようと試みるなど、その手段は多岐に渡ります。
4-3. マリアベルの死亡とグランベルの覚醒
しかし、彼らの企みはことごとくリムルたちに看破され、失敗に終わります。
そして、アムリタ遺跡における戦いでは、マリアベルがユウキの手によって殺害されてしまうという、ロッゾ一族にとって大きな転換点を迎えます。
皮肉にも、このマリアベルの死が、狂気に染まっていたグランベルの心を再び覚醒させることになります。
5. ロッゾ一族の結末 ~悲しき勇者と強欲の少女の末路~
マリアベルを失ったグランベルは、狂乱状態に陥りながらも、最後の戦いを挑みます。
果たして、彼らの運命は?
5-1. グランベル最後の戦い、その真の目的
マリアベルの死後、グランベルは一族の残党を率いてテンペストに全面戦争を仕掛けます。
しかし、これはリムルへの復讐だけが目的ではありませんでした。
グランベルは、自らの命と引き換えに、真の「光の勇者」を誕生させようとしていたのです。
5-2. マリアベルを死に追いやった意外な人物
一方、マリアベルを殺害した張本人であるユウキは、グランベルの真意を理解していました。
彼はグランベルと敵対しつつも、その行動を陰ながら支援していたのです。
実は、マリアベルはユウキによって操られており、グランベルを欺いていたに過ぎませんでした。
5-3. ユウキの思惑、そして訪れるそれぞれの結末
最終的に、グランベルはリムルとの戦いに敗れ、命を落とします。
しかし、彼の死は無駄ではありませんでした。
グランベルの魂は、彼が長年探し求めていた真の「光の勇者」へと受け継がれ、世界に新たな希望を灯すことになったのです。
一方、マリアベルはユウキに利用された挙句、非業の死を遂げることになります。
その最期は、あまりにも哀れで、虚しいものでした。
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