「ハンターハンター」最新話408話「交渉2」を徹底分析!カキン王国の崩壊、そして人類滅亡を目論むモレナ。謎めいた彼女の真意とは?稀少な特質系能力者ボークセンを仲間に引き入れようとする目的とは?特殊戒厳令発令で緊迫度MAX!予測不能の展開に刮目せよ!
運命のカードゲーム、モレナとボークセンの深淵なる駆け引き
カキン王国の未来、否、人類全体の存亡さえも左右するかもしれない、禁断のゲーム。モレナとボークセン、二人の交渉は緊迫を増し、深淵へと進んでいきます。ボークセンが手にするカード一枚一枚が、世界の運命を揺るがす力を持つ、まさに命運を賭けた駆け引きなのです。
王国の崩壊、人類滅亡という壮大な目的、その真意とは?
ボークセンが最初に選択したのは「目的」のカード。モレナはその選択の理由を尋ねますが、ボークセンは巧みに雑談を織り交ぜながら、ペナルティの有無を確認します。モレナ組の構成員の人数を聞き出そうと試みますが、他のメンバーは沈黙を守り、情報を明かすことはありません。
モレナはカードを使用するように促し、ボークセンは質問には答えないと返答します。モレナはわずかに寂しげな表情を浮かべつつも、互いに質問を交換することを提案します。この一見何気ないやり取りを通して、ボークセンはモレナ組の人数を50人以下と推測、モレナの微細な反応からさらに半数程度ではないかと分析します。
そしてモレナは、自身の目的がカキン王国の破壊、そして最終的には人類の滅亡であると、衝撃的な宣言をします。その壮大な、そして恐るべき計画を実現するために、ボークセンの力が必要不可欠だと訴えます。あまりにも予想外、あまりにも途方もない言葉に、ボークセンは驚きを隠しきれません。モレナ自身も、自らの口から発せられた言葉の重みに、一瞬たじろぐような素振りを見せます。この告白は、一体何を意味するのでしょうか?
モレナの正体は入れ替わりの偽物!?祭孤児、凄惨な過去、その深層に迫る
モレナの唐突な告白に戸惑いを覚えるボークセンは、説明の不足を指摘します。モレナは自身の生い立ち、その過酷な過去から語り始め、二線者という存在についてボークセンに問いかけます。継承権を持たない王族のことだと理解するボークセンに対し、モレナは自分は王族ですらないと否定します。そして、本物のモレナは既にこの世には存在しないと、静かに告げます。
「謝肉祭」と「不敬罪」という、不穏な響きを持つ言葉を口にするモレナ。ボークセンは即座に「祭孤児」の存在を理解します。謝肉祭とは、数年に一度、カキン王族が人里離れた僻地の村で行う、秘密の宴。選ばれた村人は「持て成す者」と「その他」に無慈悲に分類されます。「不敬罪」とは、王族を軽んじる行為を一切禁じる、苛烈な法律であり、違反者は例外なく死刑に処されます。近代化が進んだ現代社会においても、王族に対する避妊や堕胎、遺伝子鑑定などは重大な不敬罪とみなされ、即座に死刑となる、残酷な掟なのです。
モレナの母は、この謝肉祭で王族をもてなす役割を強制され、過酷な労働の末にモレナを身籠ったことにも気づかぬまま、息絶えました。祭孤児として生まれたモレナは、顔に消えない傷をつけられ、人身売買組織の秘密の拠点である施設へと送られます。そこで「肉」という非人道的なレッテルを貼られ、約20年間、筆舌に尽くしがたい苦難を経験することになります。
そして最近、ようやく組織のリーダーの地位に上り詰めたのでした。過去のモレナの容姿は、特徴的な前髪パッツンと、体中に刻まれた無数の傷跡が、彼女の過酷な過去を雄弁に物語っています。ボークセンはモレナの壮絶な人生に、言葉にならない複雑な感情を抱きます。
能力と野望、モレナの恐るべき計画、その全貌とは?
モレナは「肉」として扱われていた暗澹たる期間の中で、自身に秘められた特別な才能に気づき、それを着実に磨き上げてきました。その才能は、やがてカキン王国を滅ぼすという恐るべき計画へと繋がる、強力な能力へと開花したのです。
「謝肉祭」が不定期に開催されること、孤児たちがカキン歴の下二桁で区分されること、自身が98年組であることを明かすモレナ。さらに、約20年間で7期分の祭孤児が施設に加わったこと、最近加わった孤児たちは20年組であり、直近の謝肉祭が民主化記念大祭の翌年に開催されたことを説明します。
カキン王国の現状を鋭く批判し、変わることのない硬直した体制に激しい憤りを表明。王国を滅ぼすためには協力者が必要不可欠であり、その中でもボークセンが極めて重要な役割を担うと告げます。
ボークセンは自分が選ばれた理由を尋ねますが、モレナは次のカードを引くように促します。オラルジがカードをシャッフルし、ボークセンが引いたカードはジョーカー。彼にとって何の意味も持たないカードは、墓地行きとなります。
念能力、モレナの巧妙な戦略、その深層心理を読み解く
ボークセンはパワーカードを選択。モレナは質問カードが連続して使用されたことに、かすかな喜びを滲ませます。念能力についてボークセンに質問し、ボークセンは継承戦で使用される超能力のような力だと回答します。モレナは念能力は訓練次第で誰でも習得が可能であり、自身の能力には未覚醒の能力を目覚めさせる力も含まれていると説明します。
モレナの念能力は、「同じ目的を持つ者たちに力を与え、その輪を拡大していく」能力。モレナは「親」となり、最大22人の「子供」に能力を授けることができます。子供たちはポイントを貯めることで親となり、新たな子供を生み出すことが可能となります。モレナは各々の目標を綿密に把握し、個々の特性を考慮に入れて能力覚醒をサポートします。
ボークセンはモレナの巧妙な説明に感銘を受けつつも、カキン滅亡後の世界や国防には関心がなく、モレナの壮大な、しかし危険な計画に巻き込まれたくないと考えます。そして、各々の目標はカキンの滅亡ではないのかと疑問を投げかけます。
モレナは「カキンの滅亡」は個人のささやかな目標に過ぎず、真の目的は「人を殺すこと」だと、冷酷に明言します。動機や状況、標的は人それぞれですが、それが個々の小さな目標であり、念能力はその人の性格や精神状態に大きく影響されると説明します。
ボークセンはモレナの過酷な境遇に同情の念を抱きつつも、殺人を肯定することは到底できず、モレナの真の目的に共感することはできません。そして、この異常で危険な状況から一刻も早く脱却しようと決意を固めます。
深まる疑念、ボークセンの鋭い反論
モレナの言葉に潜む真意を探ろうとするボークセン。彼の心には拭いきれない疑念が渦巻いています。念能力が性格と深く結びついているというのであれば、なぜモレナは自身の未覚醒の能力の重要性を理解できるのか、と鋭く問います。
モレナはボークセンのことをほとんど知らないはずであり、巧みな話術で誘導しようとしているだけではないのか、と推測します。
特質系能力、その希少性と価値
モレナはボークセンに念能力の系統について、詳細な解説を始めます。ボークセンは6つの系統の中でも極めて稀な、特質系能力者であると明かされます。強化系の例としてドッグマンを挙げ、彼の能力は嗅覚を極限まで強化し、他者の能力を嗅ぎ分けるまでに至っていると説明します。その精度は、覚醒前の微弱なオーラからも判別できるほどに研ぎ澄まされています。
モレナが綿密に調査した結果、系統の割合は、強化系約27%、放出系約24%、変化系約19%、操作系約15%、具現化系約15%、そして特質系は約0.033%という驚異的な希少性を示しています。特質系は3000人に1人という、まさに奇跡的な確率でしか出現しない、貴重な才能なのです。
20万人も乗船している巨大な船には、計算上50~60人の特質系能力者が存在する可能性があります。その中でモレナ達と共通の「大きな目的」を共有する人物がいれば理想的ですが、必ずしもボークセンである必要はない、とも仄めかします。ドッグマンは既に覚醒済みの特質系能力者数名に遭遇しており、その中には天空闘技場の頂点に君臨する階王クロロも含まれていたのです。
ハルケンブルグの参列者たちに紛れ込み、無邪気な子供たちに囲まれながら、密かに能力を嗅ぎ分けるドッグマン。交渉が長引けば長引くほど、ボークセン以外の特質系能力者が見つかるリスクは高まります。ボークセンは特質系能力について、特にモレナが自分に期待している能力の詳細を具体的に知りたいと要望します。
特質系のチート級の潜在能力、モレナの真の狙い
モレナは特質系能力についての説明を、さらに深めていきます。特質系には不得意な分野がなく、他の系統の能力を習得する上での制約も存在しません。しかし、自身の真の才能に気づかずに他の系統を極めてしまい、後になって後悔するケースも少なくないと、経験に基づいた助言を与えます。
最初から特質系だと自覚していれば、複数の系統を高度にマスターするハイブリッド能力や、他の系統には属さない独自の能力の開発に挑戦することも可能になるのです。モレナ自身も特質系能力の使い手であり、仲間になることで念能力を獲得し、ポイント制で技術を向上させるという特殊な能力を有しています。
これは5つの系統全てを高度に融合させた、極めて稀なハイブリッド能力です。モレナはボークセンに期待する具体的な能力についても言及しようとしますが、カードゲームのルール上、今は明かせないと、言葉を濁します。「Yes?」のカードを選べば、仲間になった場合に期待される役割を明かすと約束します。
ボークセンは残り4枚のカードの選択肢が変わらないことに気づき、モレナがカードの内容に関わらず、ある程度の情報を開示していることに気づきます。相手に関する情報が多いほど交渉を有利に進められますが、時間というリスクも軽視できません。ゲームを長引かせるかどうかの重要な判断は、選択肢が狭まった時に迫られることになるでしょう。
クラピカのエンペラータイムの優位性が喪失!?
クラピカが緋の眼を発動することで「エンペラータイム」に突入し、その際に具現化系能力者から特質系能力者へと変化することで、全ての系統能力を100%活用できるようになります。これまでは、この能力はエンペラータイム固有の特性と考えられていました。しかし、今回の話で、特質系能力者には他の系統能力を完全に習得する潜在的な可能性があるという設定が新たに判明しました。
エンペラータイムによって特質系へと変わるのはクラピカにとっての恩恵に過ぎず、全系統能力を100%引き出せたのは、彼自身の努力や「制約と誓約」の存在が大きいと考えられます。このことから、クラピカ以外の特質系能力者も、自身の努力と「制約と誓約」による工夫次第では、全ての系統能力を完全に引き出すことが可能である可能性が示唆されています。しかしクラピカのように1秒で1時間寿命を消費するような強力な制約がない限り全ての系統能力を100%引き出すことはほぼ不可能に近いものだと考えられます。
冨樫義博展の画集によると、特質系能力者は強化系、変化系、放出系の習得において不利とされています。したがって、全系統能力を100%引き出すのは非常に難しく、それを成し遂げられるのはクラピカのような特殊な条件を持つ存在に限られると考えられます。またクラピカは緋の眼になるとオーラの絶対量が増えるためやはり特別な存在であることは間違いありません。
運命の選択、そして緊急事態の発生
オラルジが再びカードをシャッフルし、ボークセンが慎重に引いたカードは「Yes」。モレナは予想外の結果に落胆した様子を見せ、2枚目のカードで仲間入りを拒否するのかと尋ねます。
ボークセンはモレナの仲間の反応からイカサマの可能性は低いと判断しますが、この交渉ゲームが彼らにとって初めてなのかどうかが、極めて重要なポイントだと考えます。モレナは「No」と「X」の二つの選択肢の違いについて説明しようと試みます。ボークセンは「No?」カードでモレナの提案を受け入れると、静かに返答します。
異なる未来、「No」と「X」の選択がもたらすもの
モレナは「No」と「X」、それぞれの選択がもたらす異なる未来について説明します。「X」はゲーム自体を無効化する選択肢である一方、「No」は仲間にならないという明確な意思表示であり、互いの関係の断絶を意味します。ボークセンは「Yes」と「No」が実質的に同じ意味を持つ、巧妙に仕組まれた罠であることに気づきます。
モレナは「No」を選んだ場合、ボークセンとその周囲の人々は仲間ではなく、目的達成のための単なる駒、取るに足らない存在と見なされると告げます。秘密を知ってしまった以上、無償で立ち去ることは決して許されません。ボークセンは「X」という選択肢が最初から存在しない、周到に準備された罠だったと、改めて悟ります。
「X」の謎、リスクとベネフィットの真実
モレナは「X」を選んだ場合の状況を詳細に説明します。秘密を知った事実も含めて、全てが無効になる、つまりなかったことになる、と語ります。しかし、これは記憶を消去するという意味ではなく、互いの信頼を前提に、全ての出来事をなかったことにする、という意味合いが強いと説明を加えます。
そして、可能な限り接触を避け、周囲の人々を巻き込むリスクを最小限に抑える努力をする、と約束します。具体的には、ボークセンが大切に想う人物の情報と照合し、接触を極力回避するように行動する、と明言します。ただし、モレナの掲げる大きな目的との兼ね合いもあり、完全に接触を断つことは難しい、という但し書きも付け加えます。
ボークセンは「X」という選択にモレナ達にとって何のメリットもないように思え、リスクだけが大きいことを冷静に指摘します。モレナを完全に信用できない以上、彼女らにとっての利点を明確に説明してほしい、と要求します。
モレナは、その利点はまさに「リスクが高い」ことそのものにある、と意外な答えを返します。ボークセンは、これが「誓約と制約」によるハイリスク・ハイリターンという、念能力における重要な概念に基づいていることを理解します。
モレナは念能力の奥義について語り始めます。真剣勝負の後に交渉が決裂した場合、リスクを受け入れる覚悟を持つことによって能力が飛躍的に強化され、仲間への支援もより強力なものになる、と説明します。仲間になる側も「No」を選んだ場合の重大なリスクを克服することで、互いの絆と能力の効果がさらに強固なものになる、というのです。ボークセンの揺るぎない冷静な態度に感銘を受けつつも、残りのカードが2枚になった時、より現実的な恐怖を感じることになるだろう、と不気味な予言を口にします。
特殊戒厳令発令で交渉ゲーム中断!?
ボークセンの残りのカードは「No(死)」と「R(生還)」の2枚。まさに運命の選択を迫られる瞬間、けたたましい警報音が船内に響き渡り、ベンジャミン王子?による特殊戒厳令の発令が告げられます。事態は急転直下、新たな局面へと突入します。
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